神戸高専 Robocon History '96-98

第9回 '96 「テクノカウボーイ」
白龍(パイロン) 地区大会:2回戦
全国大会:2回戦
 同心円の輪を一度に3個打ち出すマシン。 スタートゾーンと競技ゾーンを隔てている柵は橋をかけて越えます。 輪は紙製(ダンボール?)で、同心円状の3個を一度にベルトコンベアで運び込み、 回転するローラーで輪自体にも回転をかけて打ち出すようになっています。

 輪の発射部分(マシンの上半分の三角の部分)全体が上下に稼動し、 大パイロン、小パイロンに対応します。 この上下機構はネジ棒を回転させる方式で、マシンの4角のネジ棒をラダーチェーンでつなぎ 全てを回転させています。

 審査員推薦で全国大会に進み1回戦を突破するものの、2回戦で柵超え時に脱線し敗退

 ロボコン後、何らかのイベントに展示する際に小さいサイズで全く同じマシンも制作されました。 それと本大会に出場したオリジナルも両方保存されています。

ガガーリン 地区大会:2回戦
 神戸高専史上で「ある意味最高傑作マシン」との呼び声が高いのがこのガガーリン。 ペットボトルロケットを発射して一気にハットトリックを目指す一発屋。 色々な意味で会場を沸かせた印象深いロボットです。

 もちろん勝負は元から気にしていないわけですが、ロボット自体はかなり凝って作られています。 足回りにはキャタピラを採用しロケットの発射台を演出。 写真には写っていませんが、コントローラもゲームセンターの某対戦格闘(?)ロボットゲームの コントローラのように左右2つのジョイスティックを使用。 コンセプトはバッチリなわけです。

 ロケットはもちろん中に水を入れて、 上から2つめの写真のようにカーテンレールを発射ガイドにしてセットされています。 そして発射台後部の黒いコンプレッサーでペットボトルロケット内の空気を圧縮。 ロケットを発射すると、畳んであったハシゴ状の輪がロケットと共に飛んでいきます。 輪は丁度先端と中部、後端がハシゴのようになっていて、 上手くいけば右下の写真のように全てのパイロンに被さってハットトリックとなります。 写真では工場内で飛ばしていますが、実験中にどこぞの天井を壊してしまったといいます…。

 水をまき散らす大変迷惑な一発屋。 しかしガガーリンの真の恐ろしさはこれだけではない。 近畿大会第1試合、ガガーリンはロケットを発射するも得点には失敗。 しかし対戦相手も得点できず延長を経て再試合。 再度ロケットを発射するも失敗。しかし、相手マシンも転倒したため勝敗はなんとジャンケン勝負へ。 ここでちゃっかり勝ってしまう。
第2試合。ロケット発射→失敗。そしてあろう事かまたまた相手マシンが上手く動かず再試合に。 会場からはため息混じりの笑い声が。 再試合のためフィールドを拭く人々の姿もすっかりおなじみ。 またまたロケットで水をまき散らすもののさすがに奇跡は起きず、 相手もきっちり得点したため、やっと敗退となりました。

 ちなみにこの時ゲスト審査員だったパンチ佐藤氏(元オリックス)は
「ガガーリンに男の生き様を見た」
と語っています。マシンが現存していないのが何とも残念。

第10回 '97 「花開蝶来」
花嫁 地区大会:1回戦
 担当教官の結婚お祝いがその名の由来。マシンには新郎新婦の人形がデコレーションされています。

 写真はいくつかあるのですが、動きや技術の詳細は不明。

Butterflizer(バタフライザー) 地区大会:1回戦
 昨年の白龍チームが主軸となったマシン。大量の蝶をファンで飛ばす機構が見えますが詳細は不明。

第11回 '98 「生命上陸」
りべんじろう 地区大会:2回戦
 マシン上部で回転するアームから種子(この大会では得点ゾーンである島を目指す操縦不可の子機)を放つ投擲型マシン。 種子の飛行中の姿勢を安定化させるため、鳩の羽根を取り付けている事がポイントです。

 マシン名は、昨年の先輩達の無念を晴らすというリーダーの意気込みからつけられました。 この後「〜じろう」シリーズは神戸高専の定番ネーミングとして5年間続くことになります。

 足回りにはオムニホイールを採用し、多方向への移動が可能。 このオムニホイール、見慣れない色をしていますが全て自作です。 フレームは銀色に輝いていますが、ベニヤ板に塗装したものです。

 種子はリボルバーのシリンダー状に搭載されており、それをアーム先端で1つずつ摘み、回転による慣性力で打ち出します。 打ち出された種子は先端に取り付けられた吸盤で地面に貼り付き、展開して生命の大きさを満たすという構造になっています。 先端から着地する必要があるため、飛行中の姿勢安定化が重要となります。 最初は金属製の羽根を取り付けていましたが、どうにも安定しない。 そこで工場の軒下に住む鳩の羽根を拝借(勿論抜け落ちたもの)し、 取り付けたところ格段に安定したそうな。

 生物の形態を取り入れるどころか、そのまま使ってしまった希有なマシンです。

双頭龍 地区大会:1回戦
 マシンが備えた2つのレールから自動走行の種子が発進し島を目指します。 この2つのレールが双頭龍の名前の由来となりました。 種子は色センサーにより島の色を検知し上陸し、ファンにより袋を膨らませて生命を誕生させます。

 種子のセンサーと制御系は全てアナログ回路。本番会場の照明環境は練習とはかなり異なるため、 今大会で色検知を試みたチームは苦戦を強いられましたが、双頭龍もその1つと言えるでしょう。

 マシン本体は、負作動ブレーキにより2つの駆動輪をユニットごと90度回転させる機構を搭載しており、 前後左右斜めと自在に動く事を可能としていました。

 マシン名「〜龍」シリーズも、この双頭龍を元祖として夢橋龍、五龍と続いていったのでした。

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